海外法人に関連してインターネットを利用するとき、インターネットバンキングへのアクセス、オンライン決済の操作、ビジネス関係者とやり取り、オンラインサービスの利用・展開が主なシーンになるかと思います。
ここでは、インターネットを匿名で利用するときのツールをいくつか紹介します。
なぜ、それを利用するのか、利用したくなるのかはさておき、役に立つと思われる方もいると思いますので。
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○Tor https://www.torproject.org/
Torは海外を何重にも経由して通信の匿名性を高めたブラウザです。インターネットエクスプローラーや、グーグルChromeといった一般的なブラウザと、使い方が近いですので、パソコン初心者でも簡単に使用することが出来ます。
ビットコインやアシュレイ・マディソンのニュースでも有名になりましたね。
○Virtual box https://www.virtualbox.org/
VirtualBox は、使用しているパソコン上に仮想的なパソコンを作成し、別のOSをインストール・実行できるフリーの仮想化ソフトです。インターネット上では、この別の(仮の)パソコンが認識されます。
しかし、本来のパソコンとは別の(仮の)パソコンを起動しているわけですので、多くのメモリが必要となります。パソコンのスペックには注意しましょう・
○Tails https://tails.boum.org/
Tailsは高度なセキュリティ機能を備えたポータブルOSで、完全に匿名かつ一切の痕跡を残さずにコンピューターを使用することが出来ます。USBにインストールしてパソコンを起動するだけで、カンタンに使用することができます。
ブラウザ、メール、メッセンジャー、ドキュメント編集ソフトなどビジネスをするために必要な基本ソフトウェアはすべて入っています。
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いかがでしょうか、これらを導入すれば、インターネット上でいろんなことができるようになりませんか?
しかしちょっと待って下さい。例えば私が今、
「シンガポール法人を設立しても、いきなり個人資産や法人の利益を送金して、所得隠しのようなことをしても違法ですし、バレますよ!」
と言えば、何を今更そんな説明をしているのかと思われるでしょう。
一方で、匿名でインターネットにアクセスできるサービスがあれば、なんでもできると思われてしまう方も多いのではないでしょうか。
グローバルでその業界を見た時の業界の仕組みと、最新の技術トレンドが分からなければ、ツールを知っているだけでは、自己満足のままごとはできても、本当にそのツールを使いこなせるわけありませんにもかかわらず。
海外法人も、ITも同じです。
用法用量にはご注意下さい。無理はしないで下さい。不安な方はご相談ください。
老婆心ながら。