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香港法人 その2 香港近代史~香港返還

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香港が世界史の表舞台に登場するのは1839年のアヘン戦争からです。

アジアで勢力を拡大するイギリスが、陶磁器、絹、茶葉による対清貿易赤字を解消するため、植民地であったインドで栽培したアヘンを香港に密輸することによる売上で赤字を相殺しようともくろみましたが、これに反発する当時の清政府の林則徐はこれを港で強制処分。それに端をほっし、アヘン戦争が勃発しました。

 

これに勝利したイギリスは1842年に締結された南京条約により、香港島を永久割譲され、最終的に1898年に、深圳以南の、現在の香港全土にあたる地域を99年にわたって租借することになりました。

 

イギリスの植民地支配は日本と異なり、現地に社会基盤を整備しないスタンスでしたので、香港は、当初売春、疫病で混乱を極めましたが、徐々に、病院、学校などの公共施設が整えられていきました。

日本人の口座開設で有名なHSBC香港(香港上海銀行)もこのころ設立され、通貨発行銀行として機能しました。

 これ以降、香港はイギリスの社会制度、文化が色濃く反映されていきます。

 

太平洋戦争期は一時、日本の占領下に置かれましたが、大戦後、イギリスの植民地に復帰。

 

そして時は流れ、1984年に当時のイギリス首相サッチャーと中華人民共和国の趙紫陽首相が香港返還を定めた「中英共同声明」に署名。

1997年に香港が中国に返還されました。

 

中国の経済発展に伴い、香港、華南地区に進出する日本企業はじめ外資企業が増加する一方で、内政的には、香港と中国本土の政治制度の問題、また住民同士の感情面での衝突が表面化してきました。

 

これらについては、次回詳しく書きます。

法人口座の開設方法を聞きたいのに、長い歴史の話しないでほしいと思われる方もいらっしゃると思います。

しかしながら、こうした時代背景を理解して初めて、国際金融と国際政治の動きを俯瞰し、中長期的な視点で、海外法人を活用できるようになると私は考えております。

少しご辛抱いただき、お付き合いください。

 

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