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揺れる年金運用

世界最大の機関投資家でもある、日本年金運用団体(GPIF)による株式の自主運用見送りが決まりました。

www.nikkei.com

 

もともと自民党は、株の自主運用導入を、投資のプロをGPIFに集め、年金運用成績を上げるとの大義名分の下に進めようとしてきました。

これに対して、その本音は国家による相場管理が目的だとの陰謀説を唱える方がおります。仮にそうだったとすれば、逆に日本経済が一層悪化することは目に見えており、それは与党にとってもメリットがないことですので、陰謀説が正しい可能性はそんなに高くないと考えています。

 

むしろ、個人的には、その本音は年金運用利権に絡んでいるのではないかと考えています。年金の収益源の9割は国民の将来の年金支払に依存するものであって、運用総額は1割に過ぎません。その1割の中での運用損益ですから、よほど大きな変動がない限り、大局に影響はないと言えます。むしろ、人口減少や未払いの増加のほうが、よほど問題と言えます。 

では、運用益が大局に影響ないのであれば、わざわざ国家による相場管理と糾弾されかねないリスクを負ってまで、国が株の自主運用によって、年金の収益を必死に上げなければならない理由もないはずです。

それにもかかわらず、あれこれ年金制度を弄りたいのは、なぜでしょうか。能力的にはちょっと微妙だけど、自尊心が高く、政権とコネがあるファンドマネージャーにポジションを提供するためではないかと勘繰ってしまいます。そういった方に、お給料を上げてあげて、働く理由と環境を作ってあげて、国が資産運用に保守的すぎないイメージを国民に広めたい、というのが実際のところではないでしょうか。庶民にとっては大金ですが、そんなちょっとしたお給料アップで本当に優秀なファンドマネージャーは雇えるわけないですし、ファンドマネージャーのほうも、自分の能力よりも政財界の意向が反映される仕事につきたいとも思えません。

 

しかし陰謀説にせよ、利権がらみにせよ、当面の見送りが決まったので、ひとまず安心ですね。

 

 

さて、年金運用総額は年金の将来支払い額全体の1割という点に関連して、別の興味深いニュースがありました。

安倍首相がどうやら、年金の運用損が出れば、年金支給額の減額も考えなければならないと発言したようです。

www.japantimes.co.jp

 

直近の日経平均の下落による損を含めても、民主党時代よりいいパフォーマンスを残していると苦しい言い訳をしておりますが、ドルベースで見ると円安で実質大損しています。日本で暮らす限り、ドルベースを前提にすることが間違っていると言われれば、百歩譲って、民主党時代よりハイパフォーマンスを出していることにしましょう。長期的にはパフォーマンスを出しているのに、短期で損をすればここぞとばかりにマスコミと野党と一部団体に叩かれるので、実際気の毒であるとも思います。

 

しかしながら、運用損益の全体に与える影響の小ささを考えれば、多少損しても問題ないはずなのに、どうしていきなり年金支給額の減額の話になるのでしょうか。もしそのロジックが成り立つなら、運用益がたくさん出たら、将来的に年金支給額が増額され、社会保障や行政サービスも充実するのでしょうか。それが期待できないのは言わずもがなです。言い方が悪いですが、人口減少や未払い問題を解決する手立てがないから、運用損を口実にしようとしているだけとも受け取れてしまいます。本当のところは外から誰にもわかりませんが、知ったところで明るくなる話題でないなのは確かです。

  

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