どんなビジネスでもそうですが、案件の規模が大きくなると、発注額が大きくなるわけですから、お客さん側は当然、値引きを期待します。固定費が製品・サービスの数量に分散されて単価が安くなるべきという論理的な理由と、発注額が大きいのだから利益率を少し下げてもある程度儲けがあるから顧客に還元すべきという心情的な理由からの期待でしょう。
しかしながら、海外法人を活用した送金や国際税務サービスに限れば、残念ながらそれは完全に期待はずれに終わります。なぜなら案件が大きくなればなるほど、提供する製品・サービスが複雑になり、また多くの関係者を巻き込むことになりますので、余計にコストがかかっていくのです。つまり固定費の部分がすくなく、変動費の比率が著しく高いのです。もちろん発注額が大きいと、弊社も多少利益率を下げてお客さんに利益を還元する努力はするのですが、なにせ変動費が実費で大きくなるのと、大きい案件ほど扱うのが難しく付加価値が高いため、安売りすると品質維持に無理が出てきます。ものづくりなら破壊テストができるかもしれませんが、弊社サービスの性質上、ぶっつけ本番で、お客様に安全性を提供しなければなりません。そのためものづくり以上に品質管理に神経を尖らせ、お金も掛けなければならないのです。