日本は保守的で、落ち目で、弱者に厳しい社会なので、終身雇用のレールに縛られず、個人が海外で挑戦すべきだという主張があります。
聞こえはいいので、現状の打開策を見出したい方の心に響くものがあるかもしれません。しかしながら、成功の定義を客観的にお金だけで測ったとき、海外に出たからといって、現地の平均所得の3倍稼げるようになる日本人はさほど多くありません。日本で起業するのでさえ難しいわけですから、多くの人にとって海外で起業して成功する確率がもっと下がるのは自然な話です。
日本は保守的といえど、日本人村の掟を守り続ける限り、才覚がないなりにご飯を食べていけますが、海外では有能でなければ報酬の高い仕事には一生つくことができません。年功序列がなく、適切な年齢で適切なスキルを身につけていなければ、転職も起業もままなりません。また、日本を出ると日本人はマイノリティとして、仕事でもプライベートでもディスアドバンテージを抱えながら戦っていかなければなりません。
逆に日本で頑張っている周りの外国人のことを思い出していただきたいです。楽をして成功している人はなかなか少ないのではないでしょうか。そして人一倍努力しているにもかかわらず、並の日本人の生活に手が届かない方のことを思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社海外法人サポートセンターでは、多くの方が海外法人を活用することで経済的に成功し、視野を広げ、人生を充実させるサポートをしておりますが、それでも一般論として、圧倒的多数の日本人にとっては、日本国内に残って頑張るほうが相対的に幸せ度は高いと考えております。
日本に残るのがつまらないという考えは、つまるところ、少し海外に触れた優越感からくる思い違いか、海外でまだ納得の行く成功を手に入れられていない日本人の自己安慰か、日本国内でうまく居場所を見つけられていない方の現実逃避ではないでしょうか。
いずれにせよ、海外に出ても、日本に残っても、自分で決めた道を正解にしていく努力を続けなければならないわけですので、統計データに負けず、海外で絶対に成功したいという意志と、それを継続できる根気がある方がおりましたら、ぜひご連絡いただきたいです。
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