前回:香港法人 その5 パワープレーに耐えうる大きな器 - 海外法人サポートセンター
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その昔、両方ともイギリスの植民地だったせいか、香港には多くのインド人が居住しています。しかしながら、インド系住民が定住し、2世、3世になって、広東語しか話せない世代になっても、香港の戸籍を手に入れられず、就学、就業で不利を被り続けていることが、社会問題となっているようです。
さて、そんなプライベートが大変なインド系香港人の経営者から話を聞く機会があり、香港法人の面白い使い方を教わることができました。
面白い、というと語弊があるかもしれません。何世代にも渡って貿易を生業とし、香港で生き抜こうとするインド系住民の知恵から、この活用法が生まれてきた、と表現すべきです。一つのスキームの裏に、歴史がもたらす理不尽な結果と、それに抗う意志の重みを感じることができました。
投資や節税が目的の日本人非居住者では、到底思いつくことができない代物です。香港ローカル向けの会計事務所でも知っている所は少ないのではないでしょうか。
このインド流の香港法人活用法を、日本向けのスキームにまで昇華できないか、思案中です。