海外法人を取り巻く環境はいつもオンショアに比べて荒々しいものです。
荒々しさを感じされる要素はリスクと不確実性に分解できます。
リスクは予見・マネジメントできる損失の可能性ですので、専門知識と経験と人脈があれば事前に対応を取ることができます。専門知識と経験と人脈がない方は、お金を支払って、それらを手に入れさえすれば、損失の可能性をゼロに限りなく近づけることができます。
一方、不確実性はそもそも予見できない損失の可能性ですので、専門知識と経験と人脈があっても、後手後手の対応しかできません。責任が契約の相手方にあるのかどうかについて、しばしば紛糾するのもこのタイプの損失です。
起きてしまった損失の拡大をいかに防ぐか、応急措置を施すこと、いかに再発を防止するか、是正措置を施すことが大切になってきます。そして、それにもまたお金が必要です。
したがって、身も蓋も無い言い方をすれば、海外法人で生き延びるためにいちばん大切なことは、現金即金の支払い能力です。
現金さえあれば、リスクを事前に解消して安全に海外法人を活用できます。万が一不測の事態が起きても、現金さえあれば、傷口が拡大しないよう、持ちこたえるための措置が取れます。
現金あれば拾う神あり、ということです。