前回:プライベートバンクの凋落 - 海外法人サポートセンター
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以前、欧州系プライベートバンクが勢いを誇っていたとき、脱税、所得隠し、子息の裏口入学が主な仕事であり、日系大手銀行のプライベートバンキングサービスはそんなことできる力がないので応接間と資料の豪華さを競うのが仕事だったと書きました。
結局大きく儲かる投資は機関投資家に回されますので、プライベートバンクが提供できる小富豪向けサービスはたかが知れているのです。そのサービスが儲からず、各国の法規制に触れ、さらにお客さんにメリットも提供できないと来れば、衰退するほかありません。
さて、アメリカでは、どうやらこの沈みゆく泥船の中で、今も足の引っ張り合いが続いているようです。
アメリカ撤退を考えるクレディスイスの社員がUBSに流出しすぎて訴訟問題にまで発展しました。
ここまで差し迫ってもなお、ゼロサムゲームに固執するプライベートバンクは、金融ルールと資本関係に縛られて、事業転換が相当難しいように見えます。
こんなニュースもあるようです。企業内部や業界内部で隠蔽しきれなくなった最後の最後で、初めてニュースになるわけですから、内情は想像以上に泥沼と察します。