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海外法人詐欺に合わないために その2 - 会社秘書役のお仕事

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海外法人について調べていると、「すべての法人は会社秘書役を任命しなければならない」といった手続きがめんどくさそうな情報に出くわすことがあると思います。

 

この会社秘書役ですが、誤解を恐れずに言えば、香港やイギリス等の元英連邦諸国における行政書士になります。法律ですべての法人が任命することが義務付けられている法定の登記項目です。主な、業務内容は各国の会社法で決められた書類を準備し、提出することです。

たとえば年次報告書、いわゆる更新書類を作成したり、取締役会・株主総会の議事録を作成したり、役員や株主比率の変更に伴う手続きを行ったりします。

 

ここまでは行政書士と同じですが、唯一・そして最大の違いは会社秘書役として認められるための条件が行政書士と異なり非常に緩いということです。

たとえば香港の場合、香港に居住する個人もしくは事務所を構えている法人なら誰でもなることができます。参入障壁が著しく低いのです。

ここに、海外法人詐欺が減らない原因があるように私は思います。

 

海外法人の設立をサポートする業者は、一般に自身でこの会社秘書役の条件を満たすか、各国の手続きに精通したローカルの会計事務所等を会社秘書役としてバックオフィスに控えています。

しかし、香港法人を一つ持っていればどんな会計事務所でも秘書役になれますし、極端な話、そもそも会計事務所じゃなくても誰でもなることができます。

 

「弊社は会計事務所と提携しているので安心してご利用ください」と宣伝している広告をよく見かけますが、現地の法律を守ってサービス提供者として最低限の、当たり前のことをしているだけなのです。

性悪説に立てば、広告で提携していると言っているが、実際は提携していなくても、登記手続きが完了して法定書類に秘書役の名前が載るまでバレないのです。そこまでしっかりみるお客さんは殆どおりませんので、実質バレることはありません。

そもそも秘書役の条件すら満たしておらず、法人設立どころか、設立費用を振り込んだら音信不通というケースもあります。

 

お客さんとの情報格差を悪用して、中身のない広告を打つ業者にはくれぐれもご注意ください。

 

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