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マーシャル法人 その2 - オフショアカメレオンの処世術

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マーシャル法人は、例えばセーシェル法人やベリーズ法人、BVI法人のような非居住者向けIBCと同様に、高い匿名性、機密性、操作性を有しています。登記手続きが簡単であったり、無記名株式の発行が可能であったり、法人がノミニー取締役になれたり、決算がなかったりします。

 

一方で、マーシャル法人は、その親和性において他にはない特徴をも有しています。 

その根幹にあるのは、アメリカのデラウェア州法、イギリス法の双方をベースにした会社法です。

多くのマーシャル法人がニューヨーク市場とロンドン市場に上場されています。これはやり方を間違えなければ、マーシャル法人は、完全に合法でありながら、オフショアのメリットを享受することを国際社会に承認されうる法人であることを意味します。

オフショア法人にもかかわらずグローバル金融の表舞台に登場しやすいのは、その法体系の親和性の賜物なのです。

 

特定の租税先進国とのパイプで制度を守りぬくのではなく、国際社会に溶け込もうとするカメレオンのような姿勢は、マーシャル諸島なりの処世術なのかもしれません。

 

もう一つ特筆すべきは、マーシャルが、パナマと同様に成熟した便宜置籍船制度を有していることです。詳しくは書ききれませんので、それなりに大きな規模で貿易をされている方もしくは投資をされている方とって、他では得られないとても大きなメリットがあるとだけ言っておきます。

 

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