海外法人設立代行を激安でサポートする業者が増えるのに比例して、口座開設に失敗する方の数が増えております。
これは価格競争の末、品質を下げる業者が増えたからではなく、元々品質水準を満たせない業者が数多く業界に参入してきたためです。
中には格安航空会社のビジネスモデルのように、基本価格を原価ギリギリまで抑え、多くの方が必要であろうサービスもパッケージ制ではなくオプション制を取ることで生き延びている業者もありますが、それは昔から格安路線を取っており、サービスを限定した業務標準化ができている一部の老舗業者だけであって、例は数えるほどしかありません。客単価を下げる代わりに数を大量にこなすには、それなりのノウハウと割り切りが必要なのです。
それができない殆どの格安業者は、銀行の関係が著しく悪いと言っても過言ではありません。銀行も口座開設の審査に時間を費やしているわけですから、度重なる審査要件の不備があれば印象は悪くなります。パナマ文書に比べれば規模はずっと小さいですが、顧客の情報を漏らしたがために、巡り巡って銀行へ不必要な捜査が及んでしまったケースもあります。某オフショア法人の人気が急速になくなったのは、銀行がさらなる捜査を警戒して口座を開けなくしたからです。
格安業者を利用すること自体は、コストを下げる上で賢い選択だと思います。しかしながら、業者の肥やしにしかなっていないお客様が多い現状を鑑みると、せめて一度はきちんとしたサービスが揃っているところで海外法人を設立し、いろはが分かって、メリットを実感して、自分でいろいろ応用できるようになってから、息の長い格安業者を検討されたほうがいいように思います。