新しい産業が生まれることなく、失われた20年も終りが見えない日本で、貧しさを実感することが増えました。
もちろんこれは統計データにも現れております。GDPが今や中国の半分しかなく、国民当たりGDPは上位から程遠い順位にあります。若者に限れば目も当てられない状況です。限られた利益を歪んだ人口分布に支えられた年功序列の中で配分するわけですから、当然といえば当然です。それでも、原資が足りないわけですから、毎年のように税制が厳しくなっております。そして、将来生まれてくる若者はさらに割を食うことになるのです。
東南アジアの成長産業で働く現地若手マネージャーが日本の同年代よりたくさんのお給料をもらっているケースはもはや珍しくありません。20年前どころか、10年前でも考えられなかったことですが、これが現実です。
これに突破口を見出そうと、格安のオンライン英会話で英語を身に着けアジアに出て戦う若者が増えております。日本が沈みきる前に、まだ動ける若いうちに、いわばスタートが有利な出稼ぎ労働に行くというわけです。現実的な選択だと思います。このような選択肢さえ、10年後の若者には残されていないかもしれないのですから。