社会には秩序が必要であり、オフショアの世界では、純然たる文書主義と金銭至上主義の徹底がそれにあたります。そのためオフショア法人についてのトラブルを解決するには、往々にして、たくさんの書類とたくさんのお金を準備しなければなりません。敗戦処理に工数と費用をかけたくないのは誰しもが思うことですが、オフショアにいる以上、オフショア側のルールに従わなければなりません。
最後は誠意や善意に基づく行動と信頼関係の積み重ねがものを言うと個人的には考えておりますが、それは文書とお金を用意頂ける方に限った話であり、懇願や謝罪の言葉だけしか用意いただけない方の場合は、弊社でその言葉を真摯に受け止めることができても、弊社から先がまったく動きませんので、事態が好転することはありません。
怪しい香りのするオフショア業界で、最も怪しいのはどう控えめにみても依頼主のお客さんですから、その最も怪しいお客さんがさらにトラブルを起こしたともなれば、誠意の見せ方に対する要求水準が上がるのも、致し方ありません。