当たり前のことですが、優遇税制の適用を受けるには、その法域への税務申告を正しく行なうことが必要です。
優遇税制は平たく言いますと、ある法域が特定の産業を促進させるために、あるいは税制の不公平を是正するために、あるいは国際企業や優秀な人材や富裕層の誘致において競争力を上げるために、減税を行う制度のことです。
例えば一時期ニュースを賑わせていた関税に関するTPP、外国子会社益金不算入制度、タックスヘイブン対策税制、そして、オフショア法域の国際商業会社法自体もこれにあたります。
ここで留意しなければいけないのは、税務上の優遇措置は、その法域の目的達成と引き換えに受けられるということです。その法域の法規や利益を無視して、都合よくおいしいところだけ利用してやろうという気持ちでいると、早かれ遅かれ痛いしっぺ返しを喰らうことになります。
オフショアの世界も思いのほか、さまざまな要素が緻密に連動しあっているのです。