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固定費がかからないビジネスの罠

新たに起業するビジネスを選ぶ基準として、

次の4つがあげられることは有名な話です。

 

①小さい資本で始められるか、

②少ない在庫で始められるか

③利益率は高いか

④定期的な収益をもたらすか

 

インターネットで調べれば、詳しくたくさん出てきます。

 

ここで注意いただきたいのは、

上の基準に、固定費がかからないことが含まれていない点です。

 

固定費の小さいビジネスにも確かにメリットはあります。

小さい資本、つまり小さい初期投資で始めたほうが、

失敗した時のダメージが小さくなります。

また、固定費が大きいと利益を圧迫するので、

ビジネスを大きくしづらくなります。

 

しかし、固定費の圧縮に固執すると、

家賃だけでなく、価値創造に必要な設備と人にも投資できなくなりますので、

いつまで経っても、起業家個人の時間とスキルを売りつづけることになります。

 

固定費を削っても、利益向上へのインパクトが

他の推進要因に比べて小さいことは、

歴史的に、統計的に証明されています。

優先順位が高いわけではないのです。

 

一方、固定費が大きい(固定費の売上比が大きい)にもかかわらず、

変動費がほとんどかからないビジネスも世の中にはたくさん存在します。

管理会計の用語で表現すれば、限界利益率が高いビジネスのことです。

わかりやすくいうと、最初にまとめて投資してしまえば、

商品・サービスを毎回作って販売するのに、

ほとんど追加で費用が発生しないビジネスのことです。

 

こうしたビジネスを行う最大のメリットは、

極めて柔軟な価格戦略が取れることです。

つまり、販売数量と販売価格をコントロールしやすいので、

最大利益を実現しやすいということです。

 

あなたにとって知見の深い業界がそうした業界なら、

ずさんな初期投資プランと集客プランで

立ち上げに失敗するリスクも小さいはずです。

 

固定費率が高いという理由だけで、そうした宝が埋もれているビジネスを敬遠し、

競争が激しくて、長時間自分のスキルを売り続けるビジネスに飛び込むほうが、

遥かにリスクが大きいです。

 

業界が成長するいいタイミングで参入できたり、

スキル磨きや使命感から好きでやっている分には問題ありませんが、

後発で、お金儲け第一で考えている場合は注意が必要です。

 

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