海外法人の設立は、市場拡大や節税するための重要なステップです。
しかし、海外では、国内でとルールや言語が異なるため、その旨味を知る前に挫折してしまう人も少なくありません。
今回は、海外法人設立のメリットと気をつけるべきことをまとめました。
こちらの記事でも書いたように海外法人を設立するときは、
利用目的に合った国と地域を選びます。たとえば、
①事業展開が目的なら、ライセンスを取りやすくて人を採用しやすい場所を選びます。
②海外への投資なら、投資商品を売買できる金融口座を開設しやすい場所を選びます。
③海外での節税なら、税制が成熟していて金融資産が守られやすい場所を選びます。
④海外への移住なら、ビザが申請しやすく治安や生活環境がよい場所を選びます。
利用目的に合う海外法人を設立することがそのまま海外法人を使うメリットになります。資金に余裕があれば、融通が効きやすい海外法人をいくつか準備してもいいですが、そうではない1社だけ設立する方は、利用目的がブレてはいけません。
利用目的が達成されると経済的に豊かになります。国内だけでビジネスや投資するのに比べて数十倍、数百倍の経済的成功を手に入れた事例はごまんとあります。
この上に、成功体験が積める、国際的な信用がつく、語学力がつく、視野が広がるといった副次的なメリットが上乗せされます。
一方で海外法人の注意点は、個人の努力で克服できるものと克服できないものに分けて考えます。
初めて海外法人の設立に取り組むとき、語学や商習慣の壁にかならずぶつかります。経験したことのない領域ですので、サポート会社の力を借りながらも、自ら学習する意気込みが必要です。
英語を少し話せるようになる、法律を覚える、システムの操作に慣れる、現地の文化や歴史を理解する、といった自律的な努力がかかせません。
特に実業で人を採用したり取引先と契約を締結する場合は、現地に赴いて交渉、管理、監督する必要があることを念頭に置きましょう。
成功している方は誰しもが通る道です。2年から3年根気強く続ければ、誰もが想像以上に立派な国際的なビジネスパーソンや投資家になれます。これは個人の努力で克服できるものです。
一方で、経済情勢や政局の変化は個人の努力で克服できるものではありません。それまで合法だったビジネスが規制されたり、為替管理が厳しくなって海外送金が難しくなったりするリスクはつきものです。事前調査をしっかり行い、サポート会社から対策情報が入る関係を作っておけば、日頃から不安になる必要はありません。
大きなリターンを目指して行動されるわけですから、リスクが残ることも理解する必要があります。1度失敗したら再起不能になるような命がけのトライを避けて、支払える失敗コストの範囲でまずはチャレンジしましょう。
もう一つ克服できない注意点は、現地での融資です。非居住者に対して無担保で融資してくれる金融機関は存在しません。ですので、金融投資の場合は十分な委託保証金(か代用有価証券)を用意する、保険投資の場合は一定金額を積み立てた上でポリシーローンを申し込む、事業直接投資の場合は、組織再編によって親会社の資産を一部移管する、あるいは金融機関以外の投資家から資金調達するルートを開拓する、といったアプローチが必要になります。海外法人の活用にスケールを求める方にとって避けては通れない道です。
手軽に始められることを売りにする業者が多い中で、何倍も大きな成功を手に入れるには、それなりにリスクがあり、苦労も必要だと、あえて書かせていただきました。
それでも海外法人を活用して人生を豊かにしたい方は、弊社も一緒になって知恵を絞らせていただきます。力になりますので、遠慮なくメールよりご連絡ください。
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