⇒前回のつづき
決済代行会社は、加盟店の開拓から決済処理、売上管理など、店舗側の決済インフラを支える機能をアクワイアラに代わって行なうと以前書きました。
取引の円滑化および手数料削減のために、一般に、決済代行会社は、法人登記後に口座開設する銀行と、そのままアクワイアラ契約を締結します。
深い業務提携を前提として、口座開設の段階から、具体的な事業計画と事業免許(ライセンス)取得までのロードマップを準備します。
世界的にアクワイアラーとして知られる銀行は、以下の通り。
- JPMorgan Chase - 米ドル(USD)、ユーロ(EUR)、日本円(JPY)など
- Citibank - 米ドル(USD)、ユーロ(EUR)、中国元(CNY)など
- Bank of America - 米ドル(USD)、カナダドル(CAD)、メキシコペソ(MXN)など
- HSBC - 米ドル(USD)、香港ドル(HKD)、シンガポールドル(SGD)など
- Barclays - 英国ポンド(GBP)、米ドル(USD)、ユーロ(EUR)など
- Deutsche Bank - ユーロ(EUR)、米ドル(USD)、日本円(JPY)など
- BNP Paribas - ユーロ(EUR)、米ドル(USD)、スイスフラン(CHF)など
- UBS - スイスフラン(CHF)、米ドル(USD)、ユーロ(EUR)など
各銀行はいずれもオフショア決済代行会社との口座開設およびアクワイアラー契約が可能ですが、主要通貨を含む複数の通貨での取引を行っており、それぞれ得意とする通貨があります。オフショア決済代行会社はクロスボーダー決済を行いますので、契約締結するアクワイアラーの得意通貨を考慮すべきです。
ハイリスクビジネス向けにサービスを提供するアクワイアラーは限られており、オフショア向けになるとさらに選択肢は少なくなりますが、一部のオフショア銀行と、新興国の専門プロセッサーから検討されます。