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HSBC香港において、「実体」と「信用」があれば、設立してから歴史の浅いオフショア法人であっても、口座開設が認められつつあると書きました。
この「実体」と「信用」の基準は、業種にも当てはめることができます。現在HSBC香港で、法人口座の申請が認められている業種は以下の通りです。
- 飲食・小売業(実店舗)
- オンライン販売・eコマースサービス
- 経営コンサルティングサービス
- その他専門サービス
- 教育・学習塾
- 建設・エンジニアリング業
- インテリアデザイン・装飾業
- IT・ソフトウェア・テクノロジーサービス
- 広報・マーケティングサービス(映画製作・映像制作を除く)
- 通信・メディア業
- 卸売業
- 製造業
- 交通サービス
- 物流サービス・倉庫業
ざっと挙げましたがが、いずれも「実体」と「信用」の基準を満たしていればいるほど、口座開設が容易になります。香港との関係が密接であればあるほど、さらに成功率は上がります。
とはいえ、ゼロから事業の立ち上げは難しく、選べる業種も予想以上に多いので、とりあえず口座が作りやすい業種を教えてほしいという問い合わせをよく受けます。気持ちは十分理解できますし、数ある業種の中で銀行にとって審査が容易なものがあるのも事実です。
しかし、馴染みのない業種を選んでしまうと理解不足・準備不足で中身が薄っぺらくなりがちです。口座開設サポート業者からもらったアイデアも、たまたま成功した過去事例を使いまわしているだけかもしれません。
銀行に口座開設の目的が事業運営ではないと判断されてしまっては元も子もありませんので、なるべくご自身の実際のビジネス経験や実際の出入金計画に基づいて業種を選び、事業関連の材料を丁寧に準備すべきです。
ご相談はメールより承っております。
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