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モルディブ法人 その③ 口座開設できる法域はどこ?

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前回のつづき→

 

モルディブは、地域オフショアとしての存在感を高めつつあるも、その金融インフラはまだ脆弱で、現地銀行の国際送金・多通貨口座対応が難しいのが実情です。

一方で、グローバル金融機関にとっても、モルディブ法人は馴染みが薄く、KYC(本人確認)や契約上の信用確認に時間を要することも少なくありません。

 

そのため、モルディブ法人名義で法人口座を開設する場合、ごく一部の例外を除き、実務上は、シンガポールかモーリシャスの2択になります。

その理由は、銀行インフラの成熟度、国際的なコルレス(国際送金)ネットワーク、そしてなによりも、類似した取引の経験値です。

 

シンガポールは国際金融センターとして確立され、非居住法人の受け入れノウハウと厳格なKYC体制を備えおり、東南アジアおよび南アジアに対して、豊富な実績を持っております。

一方、モーリシャスもオフショア金融センターとして、アフリカおよび南アジア向けのオフショア業務の経験が豊富にあります。

 

この2つの法域の金融機関は、元々シンガポール法人とモーリシャス法人で似た事例を沢山こなしているので、後発の小国であるモルディブ法人であっても、南アジアビジネスの実体を示すことができれば、口座開設ができるのです。

 

一般的に求められる書類は以下の通り:

  • 登記書類:登記証明書、定款、株主名簿、役員名簿など
  • 取締役/株主の身分証明:パスポート、住所証明(公共料金請求書/銀行明細など)
  • 取締役会決議:口座開設・署名権限付与を示す議事録
  • 事業計画:事業内容、主要顧客・仕入先、入出金計画、取引契約など
  • 原資証明:納税証明、決算資料、既存銀行の推薦状など

 

シンガポールの場合はローカル大手、モーリシャスの場合はオフショア銀行大手が申請を受け付けており、審査期間は1-2ヶ月を要します。

 

注意していただきたいのは、オンライン広告や一般論と、個別ケースはかなり異なるということ。建前上だけ申請を受け付けて、実際は全く口座開設できないこともございます。むしろそのほうが多いでしょう。

 

口座開設の勝率を上げるには、一つずつ実績を作ってきた弊社のような代理店や銀行担当者との事前の擦り合せが不可欠です。

 

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