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パナマ文書について その5

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「パナマ文書」につき、先週、パナマ警察が、情報漏えいがあった法律事務所モサック・フォンセカの本社に対し、家宅捜索を行ないました。  

edition.cnn.com

 

主な目的は政府高官の汚職、エリート層の金融犯罪、資金洗浄や経済制裁回避を暴くことですので、多くのオフショア法人利用者がこれにより直接、直ちに影響を受けることはないと思います。

 

直接、直ちに、というのがミソで、そのうち、巡り巡って根掘り葉掘り調べられる可能性はあるということです。公式に調査を受けるだけなら、少し費用と手間をかけて合法性を証明しさえすればいいですので、まだいいです。

一方で、こういった情報はお金になりますので、法人利用者の情報が違う筋の手に落ち、転売され、最終的に経済犯罪に悪用されるリスクがあることにまで、想像を及ぼさなければなりません。杞憂かもしれません。杞憂で終わればいいと切に思います。

 

この2つの意味で、今回の情報漏えいは、オフショア法人を真っ当な方法で利用してビジネスを展開されている殆どの方からしたら本当にいい迷惑だと思います。

一般のお客さんが業界構造まで理解できるわけありませんので、落ち度は完全に、ビジネスの適正規模を超えて拡大路線に走ったモサック・フォンセカ社とそこに仕事を出し続けた海外法人設立代行会社にあると私は考えています。そしてこれはモサック・フォンセカ社と一部の海外法人設立代行会社の問題だけではなく、感覚が麻痺して、惰性でずさんな仕事を進めがちな、この業界全体の問題だと考えています。

 

たとえば、顧客に対する信用調査は、支払い能力や取扱額ではなく、犯罪履歴や口座の不正利用記録を最重要視する、という定石を守って仕事を進めているところは殆どないのではないでしょうか。

また、顧客情報こそ、最も厳重に扱わなければならないにも関わらず、簡単だから、あるいは安いからという理由で安易にまとめて外注してしまう習慣も改めなければなりません。扱っているサービスの特質を自覚した上で、どこまでを内製し、どこからを外注するのか、オペレーション戦略を構築すべきです。

 

いろいろ強めの口調で書いてしまいましたが、引き続き、真っ当なお客さんに対し、真っ当なサービスを提供していけるよう、弊社自身も、脇をしめて頑張っていきたいと思います。

 

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