海外法人サポートセンター

海外法人設立、海外口座開設、国際税務、海外送金、海外投資について

改革を進めたい中国とチャンスをものにしたいインド

中国経済は低迷を続けるのか?

インド経済は期待通り成長するのか?

インドは次の中国になりうるのか?

インドはチャイナプラスワンの波に乗れるのか?

などなど、

両国の経済について議論が、広くビジネスの中で議論されるようになりました。

 

改革を進めたい中国とチャンスをものにしたいインド、

西側諸国が相対的に影響力を下げるなかで、

両国は、今後10年の世界経済でより重要な地位を占めることになります。

 

両国の経済を語るうえで、参考になる記事をいくつか紹介いたします。

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

www.nikkei.com

www.pictet.co.jp

 

気になるポイントがあれば、ぜひ一次情報に当たってみてください。

手間をかけた分だけ、データの信頼性について考えたり、プロの評価の視点が分かったりと、得るものがあるはずです。

 

事業も投資も、自分の頭で考えて、自分だけのチャンスを見つけた人が勝つのです。

 

海外口座開設時の保険購入 その3

kaigaihoujin.hatenablog.com

⇒前回の続き

 

海外口座を開設するときに、どのような種類と条件の保険商品を購入できるのでしょうか。

 

銀行によって、またその時々の市況によって、購入できる商品は異なりますが、以下のレンジが目安となります。

 

タイプ:貯蓄型

払込総額:1500万円ー2億円

払込年額:150万円ー5000万円

払込回数:一括が増える傾向、5~10年もあり

年間利回り:3ー5%

死亡保障:100ー105%

解約払戻金:5ー10年で手数料免除

契約者:個人・法人いずれも可

 

タイプ:投資型

払込総額:1000万円から

払込年額:1000万円から

払込回数:一括

年間利回り:運用次第

死亡保障:100ー105%

解約払戻金:5ー10年で手数料免除

契約者:個人・法人いずれも可

 

主なメリットは以下の通り。

  • 口座開設と資産運用を一気通貫でできてその後の管理も楽
  • 日本の保険よりも利回りと費用の競争力のある
  • 分散投資でリスクヘッジできる
  • 居住地の税制とタイミング次第で節税効果がある

 

海外法人サポートセンターに口座開設サポートを依頼いただいた場合、弊社経由で銀行に多少の条件交渉が可能になります。

 

ご相談はメールより承っております。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

 

したたかに国力を高めるインド

西側諸国とロシアの戦争、そして米中の対立がつづく中で、

最大の受益者はインドかもしれません。

 

ロシアから安く資源を仕入れ、中国から生産と注文が移管され、

作ったものは、そのまま欧米に販売。

経済制裁も内政干渉もなく、戦争にも巻き込まれない。

 

雇用も技術も資金も国内に残り、その結果、内需も拡大し、

急速に国力を高めるインド。

 

20年前の中国のデジャブ感がありますが、

ラッキーだけではない、インドのしたたかな外交政策がみえます。

 

www.jetro.go.jp

www3.nhk.or.jp

 

インドで株式投資熱高まる

1920年代、ジョセフ・P・ケネディ氏(ジョン・F・ケネディアメリカ大統領の父親)はウォール街に身を置き、株式取引で財をなしていました。

 

ある日、ケネディは、靴磨きの少年から「どこどこの株は上がるよ」「早くを買っておいたほうがいいよ」勧められたそうです。

 

ケネディ氏は、靴磨きの少年の話を聞いて、たいへん驚きました。

 

投資を行えるほどの資金や知識を持っているはずのない一般大衆、しかも靴磨きの少年までもが、安易に儲かると思って株式投資の話を持ち出したからです。

 

ケネディ氏は、近く株式市場が暴落するに違いないと判断し、保有していた株を全て売却しました。

 

その後、実際に、1929年10月に世界恐慌が起き、米国株は大暴落し、事前に株を売却したケネディ氏は難を逃れることができました。

 

これは、市場の天井や暴落前のサイン、として有名なエピソードです。

 

いま、何百万人ものインドの一般大衆が、株高を受けて、なけなしの預金をおろして、

株式市場に押し寄せています。

 

www.bloomberg.co.jp

 

ニュースをみて有名なエピソードを思い出しましたので、

ここに共有させていただきました。

 

※(そもそも株式投資で市況を評価すべきかどうかの議論はさておき、)一つのシグナルだけで市況を評価するのは危険です。

 

※本記事は、弊社あるいはわたし個人の投資についての立場を、なんら意味するものではありません。

 

海外口座開設時の保険購入 その2

kaigaihoujin.hatenablog.com

前回の続き⇒

 

海外口座開設時に保険を購入するのは、海外で資産管理していくうえで、経済的なアプローチだと書きました。

 

しかし、保険を購入しても、銀行が嫌がるタイプの口座利用者がいます。

それは早い時期に中途解約する方です。

 

「保険料の支払いと保険金の受取り」をするために、銀行は口座開設の便宜を図っているのに、すぐに解約されて口座の用途が変わると、銀行の担当者も、支店長も、審査部門も、被害を被ります。

 

  • マネーロンダリングや脱税のリスクがあがる
  • リスクプロファイリングのコストが上がる
  • 保険会社からのキックバックが減るし心象も悪い

などなど、

 

Win-Winの関係が崩れて、銀行にデメリットしかないので、口座ロックと口座閉鎖に直結します。

 

こうしたトラブルは2022年ー2023年に増えたため、銀行も口座開設時に、保険料の一括支払い、大きな初回入金、安定した入金計画などの厳しい条件で、予防せざるを得なくなりました。

 

ご相談はメールより承っております。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

 

海外口座開設時の保険購入 その1

非居住者が、香港とシンガポールで銀行口座開設を申し込む際に、合わせて保険商品を購入することが一般化しています。

 

保険を買わなければ口座開設できないことも増えており、銀行が入金額のノルマ達成と、保険会社からのキックバックのために、口座利用者の利益をないがしろにしている感がありますが、実際はその逆です。

 

マルチカレンシー口座やレートのいい為替レートを提供する銀行は、どこの国・地域でも増えていますので、一般人がわざわざ居住国・地域以外に口座を持つ理由は限定されます。

非居住者にマネーロンダリングや脱税の意図がなく、居住国・地域にはない魅力的な商品の「保険料の支払いと保険金の受取り」ために口座開設するというのは、コンプライアンス上、数少ない単純明快な理由です。

 

つまり、保険を買うと口座開設審査が楽になるのが、利用者にとって最大の利益です。

 

保険のパフォーマンスについても、日本の同じストラクチャーのものとくらべて手数料が安く、払い戻し金額やリターンが高い傾向にあります。

また、銀行は、IFAやブローカーのような手数料モデルでビジネスしているわけではありませんので、ハイリスクで割に合わない商品を勧められることもありません。

 

もちろん、自力で海外銀行口座を開設して、自力で保険会社と契約して資産運用するのが一番コストのかからない方法です。

しかしながら、多くの方はそこまで労力を割けませんので、海外口座開設時に銀行経由で保険を購入するのは、意外と悪くないアプローチです。

 

ご相談はメールより承っております。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

 

オフショア決済代行会社の作り方④イシュアとアクワイアラ

kaigaihoujin.hatenablog.com

⇒前回の続き

 

決済データのやり取りは決済代行会社を介して行われますが、

実際の金銭的なやり取りは、カードを発行する金融機関と、加盟店の決済を処理する金融機関を通して行われます。

業界では前者をイシュア(issuer)と呼び、後者を(acquirer)と呼びます。

 

イシュアには主に以下の役割があります。

 

1.カード発行

カード利用者に対してクレジットカードやデビットカードを発行

カード番号や有効期限、セキュリティコードなどによって利用者を特定

カード利用者の信用状況の確認

カード利用者に応じた機能と付加サービスの提供

 

2.与信管理
カード利用者の支払能力や信用状況を把握し、適切な与信枠を設定

不正利用の監視やセキュリティ対策による利用者保護

 

3.決済処理

決済データを確認し、与信枠内で決済承認

決済金額をカード利用者の口座から引き落とし、加盟店に送金する決済仲介

 

4.カスタマーサポート

問い合わせ対応

カード紛失時の再発行

 

このように、イシュアは、カード利用者と店舗の間に立ち、カード発行から与信管理、決済処理、カスタマーサポートまで、決済における中心的な機能を担っています。

 

一方で、アクワイアラには以下の主な役割があります。

 

1.加盟店開拓と加盟店契約

店舗に対してカード決済の受け入れを勧誘し、加盟店契約を締結

店舗の信用状況を確認し、決済手数料率の設定

 

2.決済端末の提供
決済端末の提供

決済端末のメンテナンス

 

3.決済処理
店舗から送信されたデータをイシュアに転送

決済承認の受領

 

4.売上集計と入金管理

店舗の売上データ集計

店舗へ入金処理(通常は月次)

店舗へ入金予定や入金状況の通知

 

5.店舗サポート

店舗からの問い合わせ対応

チャージバック処理

クレーム処理

 

このように、アクワイアラは店舗とイシュアの橋渡し役として、加盟店の開拓から決済処理、売上管理など、店舗側の決済インフラを支える中心的な機能を担っています。

 

決済代行会社は、アクワイアラの業務を代行する役割を果たします。加盟店の開拓から決済処理、売上管理など、店舗側の決済インフラを支える機能をアクワイアラに代わって行ないます。

一方で、イシュアの業務については、決済代行会社は代行しません。カード発行、与信管理、顧客サポートなどの業務は依然として金融機関のイシュアが担っています。

 

アクワイアラは通常、監督当局への登録して、加盟店が所在する国内の法域で決済処理を行います。例えば日本では、資金決済法に基づき、決済代行サービスを提供するための登録が義務付けられています。

日本の加盟店が海外の消費者向けに決済(クロスボーダー決済)を行いたい場合は、日本のアクワイアラが、海外の決済代行会社と契約して、その会社を通じて決済データの処理を行うことになります。

 

クロスボーダー決済のニーズはますます高まっていますので、オフショア決済代行会社のビジネスもますます重要になっています。

 

決済代行会社そのものについての基礎が固まったところで、次回からいよいよ本編、

オフショア決済代行会社の作り方について、説明していきます。

 

ご相談はメールより承っております。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

 

復習はこちらからどうぞ。

blog.hatena.ne.jp

 

 

業務連絡 2024年 夏季休暇

海外法人サポートセンターでは、お盆休みに合わせて
以下のとおり、休業させていただきます。


2024年8月10日~2024年8月18日


メールでのご連絡はなるべく期間内でもご回答させていただくように致しますが、
実務が発生する内容については、関係国・地域のサマー・ホリデーの影響で、対応が遅れる可能性がございます。
 
ご不便をお掛けしますが、ご了承のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

オフショア決済代行会社の作り方③決済システム

kaigaihoujin.hatenablog.com

前回のつづき⇒

 

これまでの記事で、決済の機能と手順について説明しました。

基礎中の基礎ですので、真剣に検討される方は必ず理解してください。

 

今回も基礎中の基礎、決済の技術的な処理を支える決済システムについて書きます。

 

決済システムは大きく消費者・加盟店・金融機関とのインターフェースに分類することができます。

 

消費者とのインターフェース

オンライン決済機能

・ウェブサイトやモバイルアプリを通じた決済処理

・分割払い、ポイント利用などの決済オプション提供

本人認証機能

・パスワード入力やワンタイムパスコード入力など

・3Dセキュア認証などの強化された本人確認

セキュリティ機能

・暗号化された通信による情報保護

・不正利用検知

決済履歴表示機能

・過去の決済取引履歴の閲覧

・領収書や支払明細の提供

問合せ・サポート機能

・決済に関する問合せ対応

・取引内容の確認や修正

 

加盟店とのインターフェース

ウェブポータル機能

・加盟店が自社システムから決済機能を呼び出せるAPI

・決済設定の変更や取引履歴の確認

商品情報や決済設定の登録・管理

・商品名、金額、通貨などの情報を登録

・支払い方法、本人認証設定

決済取引履歴の確認と精算情報の提供

・受注/売上/返品などの取引履歴を確認

・売上金の入金タイミングや手数料の情報を提供

手数料設定や支払い管理

・決済手数料の料金体系を設定

・売上金の支払い方法や周期を管理

不正取引の検知と通知

・不審な取引パターンの検知と通知

・不正利用の抑止と被害軽減に貢献

 

金融機関とのインターフェース

口座/カード情報の連携

・加盟店の銀行口座情報や決済カード情報を管理

・決済取引で必要な口座/カード情報を提供

決済取引の認証・承認

・金融機関へ取引情報を送信し、与信・認証を受領

・承認結果を受け取り、決済処理を完了

売上金の入金管理と精算

・売上金を加盟店の口座に入金

・手数料を差し引いた金額を適切に精算

不正取引情報の共有と対応

・金融機関と不正取引の情報を共有

・不正利用の防止策を立案・実施

レポート・データ連携

・取引データや売上レポートの提供

・その他必要な決済情報を連携

 

決済システムは、クレジットカード決済を行う事業者に適用されるセキュリティ要件を定めた国際的な規格である、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)を満たす必要があります。

 

PCI DSSは、加盟店、カード発行会社、決済代行会社を含む、クレジットカード決済を取り扱う全ての事業者に適用されます。そして、適用される範囲も広く、店舗やウェブサイト、コールセンター、バックオフィスシステムなど、クレジットカード情報が保管、処理、伝送されるすべての場所が対象となります。

 

PCI DSSは、12の要件から構成されており、これらに沿ってセキュリティ対策を行う必要があります。

・内部のネットワークセキュリティ

・外部からのアクセス

・物理的なアクセス制限

・暗号化を使用したデータ保護

・脆弱性の管理と解決

・認証システム

・特権アクセス制限

・監視・ログ記録

・不正利用の検知と対応

・担当者への教育

・定期的な評価とテスト

・ポリシーと手順の文書化

 

PCI DDSは事業者の規模に応じて、遵守レベルが分かれています。

・レベル1: 年間のクレジットカード取扱件数が100万件以上

・レベル2: 年間のクレジットカード取扱件数が20万件以上100万件未満

・レベル3: 年間のクレジットカード取扱件数が20万件未満

・レベル4: インターネット通販事業者など特殊な事業形態

遵守レベルによって、自己評価や外部監査の頻度、提出書類の内容など、求められる対応が異なります。

 

決済代行会社のシステムは、専門性の高い技術者を社内に抱える場合を除き、一般的には、開発とメンテナンスを外部委託します。

小規模な決済代行会社はベンダーの月額サービスを利用し、大規模な決済代行会社はオンプレミスの開発をする傾向にあります。

いずれの場合も、自社内にもシステム責任者を置く必要があり、ライセンス取得の条件とされます。

 

次回は、お金の流れを支えるイシュアとアクワイアラについて説明します。

 

ご相談はメールより承っております。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

 

オフショア決済代行会社の作り方②決済の手順

kaigaihoujin.hatenablog.com

前回のつづき⇒

 

オンライン取引を例に、決済の手順を説明します。

ペイメントゲートウェイとペイメントプロセッサーがどのように相互作用しながら動作するかに着目してください。

 

1.消費者による支払情報の入力
消費者がウェブサイトやモバイルアプリ上で商品やサービスの支払いをする際、クレジットカード番号、有効期限、CVVコードなどの情報を入力します。

 

2.ペイメントゲートウェイへの情報送信
消費者が入力した支払い情報は、ペイメントゲートウェイに送信され、ペイメントゲートウェイはこれらの情報を暗号化し、安全性を確保します。

 

3.決済認証リクエストの送信
ペイメントゲートウェイは、ペイメントプロセッサーに対して、決済認証リクエストを送信します。この際、消費者の支払情報とともに、商品・サービス代金や注文番号などの取引情報も送られます。

 

4.カード発行会社への認証リクエスト
ペイメントプロセッサーは、カード発行会社(クレジットカード会社など)に対して、決済認証のリクエストを送信します。このリクエストには、消費者の支払情報と、個別の取引情報が含まれています。

 

5.認証・承認の処理
カード発行会社は、消費者の支払能力や本人確認などの与信確認を行い、取引を承認するかどうかを判断します。取引が承認された場合は、ペイメントプロセッサーに承認通知が返されます。

 

6.承認結果の返却
ペイメントプロセッサーは、カード発行会社からの承認結果を、ペイメントゲートウェイに返送します。

 

7.承認結果の表示
ペイメントゲートウェイは、承認結果を受け取ると、消費者に対して取引の完了を通知します。取引が承認された場合は、消費者に対して注文確認画面が表示されます。

 

8.売上情報の集計
ペイメントプロセッサーは、承認された取引の売上情報を集計し、定期的に加盟店(商品・サービスの提供者)に振り込みを行います。

 

以上が、オンライン決済の一連の動きになります。何の変哲もない決済の裏側では、ペイメメントゲートウェイとペイメントプロセッサーを介して、情報と資金のやり取りが多くの関係者の間で行われています。

 

次回は、技術的な処理を支える決済システムについて説明します。

 

ご相談はメールより承っております。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

 

仕事のご依頼や個別相談をされたい方は、メールにて受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com

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