前回:海外法人の法人口座開設は本当に難しいのか その3 - 海外法人サポートセンター
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これまで海外法人の法人口座開設の難しさにおける、審査書類の準備の難しさと面接の難しさについて書きました。今回は銀行内部審査の難しさについて書きたいと思います。
一時期に比べて減少傾向にあるものの、海外法人設立サポート業者によっては、銀行担当者といい関係を構築できているから口座開設が容易だと謳い文句にしているところがございます。
たしかに銀行担当者と懇意にしていると、口座開設審査で銀行が見るポイントについての理解が深まりますので、失敗するパターンを事前に予知できて避けられるという意味で、口座開設の難易度を下げることができます。
しかしながら、銀行担当者も、つまるところサラリーマン社会の上層部の意思決定に従わなければなりませんので、支店長や本社レベルで、あるいはコンプライアンス部門での審査落ちをコントロールできません。
マネーロンダリングや脱税への国際的な締め付けが厳しくなっている中、特にオフショア法人の口座開設については、銀行担当者が審査結果を相当読みづらくなってきております。海外法人の口座開設に失敗するケースが後を絶たないのは、こういった理由から来ているのです。
しかし逆に言えば、乱立していた海外法人設立サポート会社がふるい落とされることで、サービスの平均レベルが上がり、お客さんニーズを満たせる健全な市場になってきたという風にも取れます。
違法ビジネスや社会通念から著しく逸脱したビジネスのサポートは無論できませんが、弊社も、この健全な市場で、お客様の健全なニーズを継続して満たせる海外法人サポート会社であり続けたいと思います。