前回の続き→
前回、モーリシャスが地域型タックスヘイブンへ舵を取り、イギリス・フランス・インド・中国といった大国を相手に、アフリカ投資の金融ハブとしての地位を確かなものにすることができたと書きました。
モーリシャス政府の賢明な判断があったのは確かですが、それを可能にする歴史的な土壌があることを忘れてはなりません。
モーリシャスの歴史は大航海時代、植民地時代の歴史そのものです。
1500年代はじめにポルトガル人が初めて到達。
1600年代には、オランダ人がインド航路の補給地として植民を開始し、サトウキビと奴隷の運用を導入。
1700年代に入ると、フランス人が入植し、首都ポートルイスの基盤を構築。
1800年代にはイギリスに占領され、インド系移民が増え、サトウキビプランテーションから製糖業が発達。
1968年に英連邦王国として独立して以来、旧宗主国を相手に観光業、繊維工業、金融業と成長エンジンを変えながら、着実に経済を発展。
2000年代に入ると、中国とインドの経済成長、そしてアフリカ投資の増加を受けて、租税条約を生かしてタックスヘイブンへと成長し、アフリカ屈指の経済大国に成長。
このように、モーリシャスは経済発展の大切なタイミングで、大国との関係、天の時・地の利を常に活かしてきました。歴史を生きながらイノベーションを続ける当方域から今後も目が離せません。
モーリシャスの金融プラットフォーム、政府が培った官民ネットワークを活用して、アフリカでビジネスを展開されたい方がおりましたら、メールよりご連絡ください。
数は少ないと思いますが、イギリスやEU圏にお住まいで、インドビジネスや中国ビジネスを展開されたい方にも、魅力的な提案ができると思います。
kaigaihoujin.yamaguchi@gmail.com