海外法人サポートセンター

海外法人設立、法人口座開設、国際税務、海外送金、海外投資について

ディストリビューターとアドバイザー

海外法人をサポートする業者には2つの性質があります。

ディストリビューター(Distributor)としての性質とアドバイザー(Adviser)としての性質です。

 

前者は現地代理店のために、海外法人設立+口座開設パッケージを流通させる販売代理人であり、後者はお客さんの問題解決・利益最大化のための海外法人顧問です。

 

業界の構造上、いずれの業者も両方の性質を兼ね備えていますが、前者のほうが、圧倒的大多数を占めています(9割以上ではないでしょうか)。

彼らが重視するのは、現地代理店の持っているノウハウやコネクションを日本語訳してお客さんに届けることです。

「セーシェル法人のノミニーではHSBC香港では法人口座を最初から開設するのはかなり厳しくなったが、恒生銀行ではまだ対応してくれる支店・担当者を知っているので、大丈夫だ」

といった情報が彼らのノウハウになります。

 

一方、少数派のアドバイザーは、お客さんのビジネスへの理解を重視します。貿易、金融などのビジネスバックグランドを持っており、お客さんのビジネスモデルを踏まえた提案を行います。

たとえば、

「インドで原材料を調達し、タイで日本からの支給品と組立て、完成品を日本へ納入すするのであれば、移転価格と関税を最適化するために、香港法人を設立しましょう。スタートアップ時の資金に余裕があるのであれば、中期的に節税効果をも最大化させるために親会社としてイギリス法人も設立しましょう。」

「実業で成功した資金を海外で安定して運用すると同時に、相続税も将来的に圧縮されたいということでしたら、中国法人の設立と、金ファンドの購入、中国法人を通した、香港マーケットへのアクセスが、費用、社会的信用、金融リスクなどを考慮して一番総合点が高いです。」

「タイの食品メーカーを買収するにあたって、お客さんは日本に住んでおり、タイの食品業界への政治的・感情的リスク、および買収資金の調達を考慮して、セーシェル法人をノミニーで設立し、日本での税務の健全性を同時に保つために決算のある香港法人も設立しましょう。さらに言えば、その領域のM&A経験者と会計士も紹介できます。」

といった、より具体的な、お客さんに近い提案を行います。

 

近年、ディストリビューターの増加によって業界全体として見れば、価格競争はかなり激しくなっており、口座開設失敗や夜逃げといったサービスの質の低下も見られますが、良質なアドバイザーと、そのアドバイザーと直接提携する現地代理店のラインだけを見れば、価格は安定しており、提供するサービスは国際情勢の変化によって、むしろ洗練されたものになっていると言えます。

 

「でもディストリビューターのほうが、ビジネスの中身についての余計な話し合いがない分、法人設立や口座開設が早くて成功率も高そうじゃないですか?」というイメージを持たれている方、残念ながら全く同じですよ。

アドバイザーには良質なお客さんが多いので、現地代理店との関係もよく、むしろサービスが早くて、成功率を上げたければアドバイザーに依頼したほうがいいでしょう。

 

もちろん、お客さんがビジネスの中身にタッチしてほしくなければ、必要とされる基本パッケージをどこよりも早く正確に提供させていただきます。

 

ディストリビューターに連絡して、途中でメールが帰ってこなくなったり、少し怪しい日本語だったり、こちらのぼんやりとしたニーズや不安を汲みとってもらえなかったりした経験、なかったですか?

 

少し営業トークになってしまいましたが、これが今の、海外法人設立代理業界の実態です。

 

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