起業したばかりのころは、
安定して売上を確保することが何よりも大事なことを痛感し、
起業前におこなった市場調査や事業計画なんてそっちのけで、
単発で付加価値の低い仕事でも見境なく受注を頑張ってしまう方を見受けます。
頭ではこのままでは、時間ばかり取られて、
企業価値の貯金どころか自分のスキルの貯金もできずに
自転車操業に陥ることがわかっていても、
立ち止まって考える心の余裕がなくなっている状態です。
事業計画通りにいかないのは当然ですし、
最初から自社の圧倒的な強みを持っている人なんてほとんどいないわけですから、
焦りから周りが見えなくなるときがあるのも当然です。
そんなときは、
「起業は必ず一点突破から」という定石を思い出していただきたいと思います。
一点突破とは、すでに確かな顧客ニーズがあるところに対して、
先行するライバルより局所的に優勢な環境を作り出して、仕事を受注することです。
どんなに強力なライバルだったとしても、
市場の隅から隅までカバーしくすことなんてできず、
そもそも採算があいませんので、そんな戦略を取るライバルはおりません。
ですので、ライバルと
- 客層をずらしてみる
- 時間をずらしてみる
- 地域をずらしてみる
- 満たすニーズをずらしてみる
- 商品バリエーションをずらしてみる
自分の力で挑戦できそうな範囲で、こういう試行錯誤を丁寧にしていれば、
そのうち、小さな勝ちを積み重ねられるポイントが見つかるはずです。
その小さな領域でまずはNo1の座を確立することを目標にしてください。
あまり絞り過ぎるとお客さんが減ってしまうという心配は無用です。
逆に絞り込めなければ、いい仕事は先行する強いライバルが受注してしまうので、
何も売りのないあなたは、誰も受けない赤字の仕事をやるしかありません。
どんなに小さくても、No1になれば、安定収益が手に入ります。
自信とノウハウもつきます。
道に迷ったら「起業は必ず一点突破から」という定石を思い出してください。
これは海外法人を利用するときも、国内だけでビジネスを完結させるときも同じです。