本ブログのよく読まれる記事一覧を見ると、海外口座を開設できるか、海外資産はどうすればバレないか、ということに関心を寄せている読者の方が相当数にのぼると感じます。
HSBC香港で個人口座の開設ができないから、海外法人名義で口座を開設できるのか、
香港以外で、シンガポールやオフショア銀行で口座開設できないか、
CRSで海外資産がいつから、どれくらいの金額以上なら情報交換されてしまうのか、
バレずに海外で証券取引することは可能か、
海外であげた利益をクレジットカードから出金できるのか、
アクセス越しに、こうした半ば切実な、半ば興味本位な声が届いてきます。
今回はその先のお話を少ししたいと思います。
たしかに、みなさまが興味を持たれるように、海外法人関連の産業が編み出した法律技術や会計技術を活用すれば、資産を名実ともに移転させる、あるいは税額、税率を極めて抑えることが可能です。だから海外口座の開設を何が何でも成功させたい気持ちは十分に理解できます。
が、これはあくまでも資産形成途中の戦い方です。ご依頼いただければ、法律を守りながら、節税効率を最大限あげるサポートを全力でさせていただきます。
しかし、0から1の資産形成の段階が終わり、1から100の資産運用の段階に入っているにもかかわらず、上の戦い方のデメリットに気づかず、これに固執する方も少なくありません。
もっとも大きなデメリットは、成長を加速させられないことです。匿名性を維持すればするほど、節税効率を重視すればするほど、手間暇がかかり、活動範囲も狭まります。CRS施行以降、多くの金融口座は情報共有が既定路線となったため、路線を変えない限り、割高なオフショア金融商品か、規制も保証もないハイリスク案件に投資するしかありません。
大きなリスクを負って、また不断の努力のすえに、最初のまとまった資金を手に入れたにもかかわらず、投資効率を上げあげられないなら、苦労した甲斐がありません。それに、0を1にした苦労を繰り返して1を10にするだけの精神力と体力を、並の人間は持ち合わせていません。経済的な成功を手に入れることが目的であれば、残念ながらそれは正しい方向の努力とは言えません。
ではどうすればいいのか、
どのようにすれば、資産家になれるのでしょうか。
それは海外法人を社会の公器として変貌させられるかどうかにかかっています。
次回詳しく書きます。