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オフショア銀行の作り方⑤リスク管理体制を作る

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オフショア銀行の設立時の審査には、リスク管理体制の要件があります。

設立するオフショア銀行の所在国の規制当局や国際的な基準によって異なりますが、一般的に以下の要素が求められます。

 

1.ガバナンスと管理体制:
オフショア銀行の経営陣や役員の経験と専門知識の評価
役割と責任が明確に定義されたリスク管理チームの設置
リスク管理に関するポリシーやガイドラインの策定と実施
リスク委員会や監査委員会の設置

 

2.クライアントデューデリジェンス(CDD)とKYC(Know Your Customer):
顧客の身元確認と信用力の評価を行うためのCDDプロセスの実施
顧客の目的や取引特性の明確化
不正行為の早期発見と報告のための取引監視体制の設置
内部監査や外部監査によるCDDプロセスの評価

 

3.マネーロンダリング防止(AML)とテロ資金供与防止:
AMLポリシーやプロシージャの策定と実施
不審な取引の監視と報告体制の設置
従業員のAMLトレーニングと教育
内部監査や外部監査によるAMLの評価と監査

 

4.マーケットリスクと信用リスクの管理:
リスクモデルの開発と使用
ストレステストやシナリオ分析の実施
ポートフォリオの分散化とヘッジ戦略の策定
クレジットリスクの適切な評価と制御

 

5.流動性リスクの管理:
キャッシュフロー予測とストレステストの実施
リキッドアセットの保持と資金調達計画の策定
外部融資ラインの確保や短期資金需要の準備

 

6.オペレーショナルリスクの管理:
内部統制の確立と強化
災害復旧計画(DRP)の策定とテスト
ビジネス継続性計画(BCP)の策定とテスト
システムとデータのセキュリティ対策の実施

 

7.法律・規制リスクの管理:
現地の法律と国際的な規制への適合性の評価
コンプライアンス体制の確立と監視
外部監査と内部監査の実施

 

オフショア銀行は、顧客が金融センターや税制の恩恵を受けるために設立されると同時に、資金洗浄や租税回避などの不正行為にも巻き込まれる危険性があるため、特に、2、3、7の項目については、国際的な基準や規制に従い、透明性と適法性を確保することが求められます。

 

オフショア銀行におけるリスク管理は非常に専門的で、かつ広範囲に渡ります。

弊社のような専門家に依頼してライセンス審査の要件を整理するだけではなく、実際にコンプライアンス担当、IT担当、法務担当の人材を確保して、リスク管理体制を作ることが必要です。

 

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