アメリカの金融コングロマリット系プライベートバンクが好調な業績を維持できるのは、金融コングロマリットだからであって、今はなきスイスの老舗系プライベートバンクとはまったく異なるサービスを提供しているからです。サービスというよりも便宜や最恵という言葉がふさわしいかもしれません。
そんな中、業績が好調なJPモルガンのプライベートバンク部門がアメリカで100名の人員削減を行なうようです。外資金融にありがちな定例リストラで、削減人数は他部門に配慮したものとなっていますが、ウェットな関係がビジネス成功のキーになるプライベートバンク部門に限って言えば、このような措置による顧客の流出と情報の流出のリスクは小さくありません。