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20代の海外資産運用は、ただでさえ投資経験が少ない中で、実態がつかみにくい海外でおこないます。感情に振り回されて大きな損失を出さないための注意点をいくつか書きます。
1.リスク分散
投資した商品が下がると、初心者は特にネガティブな感情に振り回されがちです。リスクとは、投資における不確実性です。コントロールできない値下がりの可能性とざっくり捉えてください。リスクを下げるには、投資を1つの資産や地域に集中させるのではなく、異なる資産クラスや異なる地域に分散投資することが有効です。
2.長期投資
短期の市場はどうしても人気投票のように価格が大きく変動します。20代は投資できる期間の長さが強みです。先進国の先端技術産業や途上国の経済全体は、長期的にみて、ほとんどの場合成長しますので、長期投資することで、短期的な変動に左右されずに成果を得ることができます。
3.情報の選別
過剰な情報は感情のブレを大きくします。特に損を抱えている状態なら、いずれ上がるという根拠のないネットのコメントにさえすがりたくもなります。冷静に考えると馬鹿らしいですが、実際に損を抱えていると冷静になれません。最初は専門のアドバイザリーサービスを受けるほど資産が多くありませんので、公的機関や大手金融機関の信頼性のある情報源をいくつか確保し、混乱したらそこに立ち戻るようにしましょう。
4.忍耐
いわゆるハイリスク・ハイリターンで、リスクを取ることで得られるリターンも高くなります。しかし、理論はあくまで理論です。損失に対する自分の忍耐力が高くなければ、ハイリスクは感情的になる危険因子ですので、いきなり大きな資産増殖を狙うのではなく、ローリスク・ローリターンで海外投資に慣れることから始めるのも悪くない選択肢です。